
私は、中小企業経営者としての視点で報告させてもらった。
今日はその事を書きたい。
中小企業の挑戦!
―改正中小企業基本法と、中小企業の現実との乖離―
1)報告目的
・中小企業基本法は、「がんばる企業を応援する」という理念により1999年に改正されたと思います。中小企業にも多種多様な形態、業種があり、それゆえ、景気や経済構造の変化にどうしても対応できない中小企業が多くある事も事実です。本報告では、私が経験した現場での問題をいくつか指摘し、中小企業のあり方、社会との関わり、法律との関係、中小企業家同友会の活動、それらについて紹介します。
2)中小企業経営の諸問題
・資本金 設立 1000万円
現在 2000万円
*やはり会社を始めるときは資金が重要問題
・経営管理責任者 5年以上の役員経験
*他社での役員経験必要
・運転資金 借り入れによる「個人担保」「本人・妻・第3者保障
*何も知らないままに応じた取引、なかなか外せない現実
・後継者問題 次の社長は社員から
*そこに立ちはだかる連帯保証問題
・後発企業の難しさ 入札参加基準
*施行実績・金額実績80%・技術者資格
・くるくる変わる制度 経営事項審査
*正社員を抱えない・財産が無いほうが有利
*社会が必要なのは、正社員を抱え、社有地を持ち台地に根を張った企業
・各種法律の不整合 電気工事士法・建設業法・労働基準法・安全衛生法
*公共工事における電気工事会社の不利
・社長の給料 社員の3倍の給料が妥当、だがもらえない現実
*24時間勤務・借入れ保証・事故責任・社員責任・大社長より大きな責任
・給料 公共単価設定1日約1万3千円・年間343万2千円
会社の給料1日約8千円・年間約290万円
*これでは会社経営は成り立たない
・地域貢献 2006年阿蘇に1600本の植林・50人4回の下草刈り・残り6回
*今年度「九設版グリーンニューディール政策」実施
3)中小企業からみた改正中小企業基本法の課題
・独占禁止法とダンピング規制法
*原価割れする仕事をする社会は疲弊する
・改正中小企業基本法 がんばる企業の応援及びトップランナーを作る法律
*今の政策で何%の中小企業が対象になるのだろうか
*圧倒的多数の国民が裕福でなくても幸せな暮らしが出来る法律であってほしい
*その意味でも最低賃金を千円に上げる事を検討してほしい
・大企業と中小企業 ある人のたとえ「大企業は動物、中小企業は植物」
*植物はそこで自分の葉肥やしにする中小企業も動かず地域を大事にする
4)社会とともにある同友会活動
・同友会が取り組む地域貢献・環境問題
*5年間で阿蘇の地に5千本の広葉樹・13年間の下草刈り
目的
1)熊本の地下水を守ります
2)温暖化対策として植林をします
3)人格育成及び社会貢献の機会創りとして取組みます
4)同友会の三つの目的に向かい取組みます
5)この活動を中同協全体に広めていきます
・同友会が取り組む地域振興基本条例
*「売り手良し、買い手良し、そして地域良し」の三方良し精神
*企業の第一条件は「永続」永続して初めてその存在意義がある
*同友会では、「社員の人生に責任を持とう」と言う
*究極の仕事は「人を育てること」だと思う
・同友会が取り組む中小企業憲章
*憲章の理念は、「圧倒的多数の国民の幸せの実現」
・同友会が取り組んだヨーロッパ研修の成果
昨年私たちはEUで、多くのことを学んだ
「学校教育のこと」「宗教のこと」「戦争のこと」
「愛国心のこと」「組合のこと」
「共存共栄のこと」「賃金のこと」
*これらの中にあるものは、「自由・平等」・「永続」・「人間らしさ」
*その総括が「think small first(最初に小さい企業を考えよ)」なのです
5)最後に
・多くの中小企業が、生き続けるために一所懸命努力をしています。
今のままでは、少しの企業しか生き残れない気がします。
圧倒的多数の企業、そしてその労働者が、「裕福でなくても幸せな暮らし」
が出来るよう、どうか皆さんの力で、「世界に誇れる日本」を作ってください。
多くの時間を割き、仕事に影響があったと思うが良い勉強が出来た。
社員さん、特に松村さん有難う。
皆さんも勉強してください。
ドンマイ社員諸君!!!