
*はたらく*
50年前、15歳の時に養護学校から職業体験に来た林さんと、その林さんを取り囲む工場の人たちの情景を次のように活写する。
休憩のチャイムに気づかないほど夢中に働いた。
そのいちずさが同世代の子を持つ社員の胸を打った。
2週間たった最終日、採用を考えていなかった人事担当者を社員たちが囲んだ。
「私たちが面倒をみますから、一緒に働かせてあげて」
知的障害者は、人の幸せとは働くことなのだと私に気づかせてくれた。
企業はもうけることも大事だが、人に働く喜びを与えられることが大きい。
障害者の雇用拡大に迷いがあった頃、禅寺の僧侶に教えられた。
「人の幸せは四つ。愛され、褒められ、役に立ち、必要とされること。
働くことで少なくとも三つ手に入るんだよ。
役に立たない人間なんているものか。
*
こんな会社作りをしなければ本当の会社は出来ない。
こんな国作りをしなければ、本当の国は出来ない。
こんな世界を目指さなければ、仕事をする意味がない。
心に誓った日でした。
頑張れ 人間!!!