昨朝の報道でも分かるように「朝鮮半島情勢」は、かつて無い緊張状態にあります。
それもそのはず改めて言う事ではありませんが、先週(11月23日)北朝鮮が韓国に陸上攻撃を加えたからです。
これは1953年7月の朝鮮戦争休戦後初めての出来事です。
ここで朝鮮戦争について少し整理してみます。
朝鮮戦争は1950年6月から1953年7月の間、成立したばかりの大韓民国(韓国)と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の間で、朝鮮半島の主権を巡って、北朝鮮が軍事境界線を越えて侵攻したことによって勃発した国際紛争です。
現在休戦になっていますが、平和条約は結ばれないまま、開戦前同様緊張状態は続いており、南北二国に分断された状態のままとなっています。
これまでも幾度となく、北朝鮮側による領空・領海侵犯を原因とした武力衝突が発生していました。
そもそも朝鮮戦争は、1945年8月8日ソビエト連邦が日本に宣戦布告し、朝鮮半島東北部に侵攻したことから始まります。
1945年8月14日、北緯38度線で朝鮮を分割し、日本軍を分割武装解除することを内容とする「一般命令第一号」を、トルーマン米大統領がソビエト連邦に通告、ソビエト連邦も命令内容に同意した事で朝鮮は南北に分断されました。
この時代における「北朝鮮」はソビエト連邦軍政下の朝鮮地域を、「南朝鮮」はアメリカ軍政下の朝鮮地域を意味する言葉として用いられていました。
1948年米ソ両国が、南北にそれぞれ自国の傀儡政権を立て、8月15日に「大韓民国」(韓国)、9月9日に北側で「朝鮮民主主義人民共和国」(北朝鮮)が樹立宣言しました。
1950年6月25日北朝鮮の朝鮮人民軍が北緯38度線を南侵することで朝鮮戦争が勃発しました。
1953年7月27日板門店で停戦協定が調印され、現在の軍事境界線が敷かれたのです。
今回の海域は、この時決めた韓国境界内の出来事ですが、北朝鮮は自国境界内(自国一人で主張する境界)と主張しているのです。
以上が大まかな経緯です。
ここで本題に帰ります。
今回の報道を見て多くの日本人がヤキモキしていることは、日本政府の対応でしょう。
ここでおもしろい記事を紹介します。
「天木直人のメールマガジン」なぜ日本は北朝鮮の事がわからないのか。
田母神元航空幕僚長が、その著書「田母神国軍」(産経新聞出版)の中で次の
ように見事に答えてくれている。
「・・・日本をまだまだ活用したいアメリカは、情報においてもまだ日本を
コントロールしておきたいと考えています。我が国は・・・情報をとる体制を
逐次整備していますが、それでも、すべてを自前でまかなえるまでにはなりません。
アメリカが許さないからです・・・アメリカは、北朝鮮によるミサイルの脅威を煽る
ことで、日本のミサイル防衛体制を強化させたいと考えています・・・これには
狙いが二つあって、一つは・・・アメリカに頼るしかないので自然と対米依存が
高まるこということ、もう一つは、アメリカの軍需産業が儲かるということです・・・」
私達はもっと自国を知る必要があります。
その為には自立を進める必要があります。
日本は、スイスのように「永世中立国」を目指す必要があるのではないでしょうか。
永世中立国とは、「世界すべての国と戦争をしませんと宣言し、すべての国に認めてもらうこと」です。